独りぼっちの終局 [フォノグラム時代]

『 独りぼっちの終局 (カタストロフィー) 』
作詞作曲:沢田聖子 編曲:渡辺博也

1983年11月21日、10枚目のシングル
『 季節 ~シーズン~ 』 のC/Wとして収録。

旧クラウン時代から、シングルのB面は必ず自作楽曲だった頃…
ファンにとってシングルのB面は、聖子さんのオリジナル楽曲として
大切に大切に聴きこんだ名曲ばかりだった頃…。

1982年にリリースされた初のスマッシュヒット『 卒業 』。

その追い風に乗ってリリースされた8枚目のシングル
『 あなたへのバースディ・カード 』。
故・加藤和彦さん・安井かずみさんのヒットメーカーによる
軽快なリズムとメロディ、アレンジによるシングル向きの1曲。

そしてこのシングルのB面 『 ひとりぼっちの昼下がり 』 は
A面と同じ加藤・安井コンビによる楽曲になった。

" シングルB面は沢田聖子のオリジナル "

の方程式が崩れた時…。

続くクラウン時代最後のシングル 『 ドール・ハウス 』 では、
9枚のシングルメドレー 『 SHOCKING SHOKO 9 』 がB面に。

2枚続いてB面にオリジナル楽曲が収録されず、
当時のファンの落胆は測り知れず…。


IMG_0224.JPG


日本フォノグラム移籍後の初のシングル『 季節 ~シーズン~ 』。
そのB面には、再び自身のオリジナル楽曲『 独りぼっちの終局 』が収録。

同時発売されたオリジナルアルバム『 ターニング・ポイント 』
の収録曲をものともせず、隠れた名曲として絶賛の嵐だった
『 独りぼっちの終局 』。

それまでになかった沢田聖子の"女"としての本音と、
恋愛と失恋に真正面から向き合う"女"を隠すことなく…。
強がりともろさ、そして痛みを抱えた、生身の女としての自分を…。

まるで…
アーティストとしての意地を見せつけるように…
それまで創られたイメージに反発するように…

「これならどうだ!」

と初めてアーティストとしての意地を見せたB面の1曲。

皮肉にも思える…
" ひとりぼっち " と " 独りぼっち "

そしてそのアーティストとしての意地は…
1年後のシングルA面『 あなたからF.O. 』に…。

フォノグラム時代最高の名曲へと…



初めてファンの前に…
1人の女性としての本音を見せた…

初めて…
女として見ることに抵抗感がなくなった…

『 独りぼっちの終局 』


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コメント 3

楽しく生きよう

むかしの自分はつきあう以前で見守っているだけでした。
by 楽しく生きよう (2013-09-10 20:21) 

hatumi30331

アーティストらしいですね。^^


by hatumi30331 (2013-09-10 21:22) 

NO NAME

切れ味鋭いレビューですね。
じっくり聞き直して、なるほどと思いました。

こうして埋もれてしまいがちな曲を取り上げて、その魅力を浮き彫りにする・・
ベガさんの聖子さんへの愛をいつも感じます。
またコアな曲のレビューを楽しみにしてます。
by NO NAME (2013-09-11 08:38) 

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